ご無沙汰しておりました。。。

大変ご無沙汰しておりました。もしかしたらご心配されている方もいたかもしれませんが、三畳食品は元気に忙しく稼働しております。

およそ3ヶ月ぶりの更新ですが、9月の末にPCが故障して稲刈りだ〜台風だ〜芋掘りだ〜オーガニックフェスタだ〜って、バタバタしておりました。

無事PC環境も整ったんで後日談となってしまうのですが、稲刈りのご報告です。

9/23より稲刈り開始です。今年の田んぼはハマキムシにも打ち勝って、今までになく分けつの勢いもあり、内心結構獲れるんじゃないかって思ってたんだが、出穂時期である7月末から8月頭にかけて台風11号、12号が屋久島に当たった為、白穂が目立ちます。白穂とは稲の開花中に強風等で穂が揺さぶられ擦れることによってうまく受精出来ずにからっぽの籾ができることです。

おまけに今年は例年になくスズメの大群にだいぶ食べられてしまいました。最初はキラキラテープを張りまくり、追いかけまわしたりしたが、所詮鳥には勝てません。ネットをかければ台風がきて滅茶苦茶になるし、人間は残り物をいただくしかありませんねえ。

今年の屋久島は本当に台風の当たり年でした。10月に入って2週続けて超大型台風。島の長老達も10年はこんなの来とらん、って。18号の際には道路のあちこちで大木が倒れ標識も折れ曲がり、SSの洗車BOXが倒れたりと悲惨なもんでした。屋内にいても久しぶりに怖い思いをしました。

そんな中でも稲たちはなんとかかんとか踏ん張ってくれました。多少倒れた茎もあったが株はしっかりと耐えてくれたおかげでなんとか刈ることが出来たはいいけど、2週続けてなもんだから掛け干ししては台風直前に慌てて脱穀、去ったら次の田んぼの稲刈りでって。・・・大変でした。

これは最後の一枚の田んぼ。10/23に稲刈り終了。もう台風も来ないのでしっかり干せました。

収量は?う〜ん少なかったです。ついつい一生懸命やった分の見返りを求めてしまいますが、当農園の栽培方法では、お米は自然があって稲が頑張ってはじめて獲れるものです。もちろん田んぼの地力がつくようにあれこれ試行錯誤はしますが、工場内で計画通り作れるようなもんではありませんから。今年も気づかされることの多かったたんぼ、早く来年も籾を蒔き、田植えをしたいです。

というわけで、田んぼの裏作、つまり来年の田んぼの為の作業がすぐに始まっております。普段お世話になっている方から古〜い藁切りカッターを譲っていただきました。脱穀の終わった藁をカッターで短く刻んで田んぼに返します。田んぼ一面に敷き詰めたのち、稲株を起こして小麦やレンゲを蒔いて来年のための地力作りです。

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緑米出穂。

本日の屋久島は豪雨。なんとも三日以上晴れ間の続かない今年の夏。といっても既に秋。昨年なんかはまだまだ暑くしかも雨はなかった。大根は蒔けども蒔けども虫に食われ、人参は発芽しないし、しても枯れたもんだ。

うってかわって今年は既に朝晩は肌寒いし、日中の暑さも優しい。もう秋野菜の種も蒔けるゾ!って感じなんだが、畑が乾かず種まきの準備が出来ないなあ。


で、緑米の出穂が揃ったでしょうか。このタイミングで台風発生です・・・・

ほぼ受粉し終わっていると思うのですが。

緑米といっても穂はどっちかっていうと少し紫がかった感じですかね。早めに刈ると餅米がうっすら緑色を帯びます。香り、味ともに申し分なし。

うるち米も未だ刈れず。やはり11号の影響で白穂が多く、現在は送れ穂が花盛り。んで台風。たんぼ仕事はこの稲刈りのタイミングがとても難しい。水を落として穂が充実し土が乾く必要がある。更に掛け干ししたけりゃプラス1週間の晴れ間が欲しい。

どちらにしても台風去って次の晴れ間には強行です。毎日スズメ追いに大変。。。多い日は200羽は来てます。キラキラテープを張ってますが、ほんの二日で慣れた様子。少しならってもんじゃない、ほっときゃ全部なくなります。

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大豆の本葉出る

二日間ほどよく雨も降り、本日は晴天。

日中の畑仕事は汗だく。。。

と思えば、日が沈めば半袖ではすっかり肌寒いくらい。

夜間はすっかり秋の気配が漂っております。

秋蒔きの準備が出来ていないのであせりますね。まずは秋ソバ、人参。続いて大根に菜っ葉類。

9月下旬にはエンドウにソラマメ。


おっと、稲刈りも控えております。本日1枚の田んぼの水を落としました。田んぼがうまく乾けば稲刈りです。

まだ少し青い穂もあるんだけど、キリがないですから、後も控えているし。9月に入れば台風もやってきます。8月は雨が多くて農作業も滞ったが、その分、体も休まりました。9月は稲刈りに野菜の秋蒔き、ビワもそろそろ開花するので、忙しくなりそうです。

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もち米!

実は一枚のたんぼでもち米も栽培しております。品種は緑米。

お米がうっすら緑色をしてるんです。

未だ出穂しておりませんが、止め葉が伸びてきているのでじきに出穂じゃなかろうか。

どうです、この豪快なブンケツっぷり。もちろん一本植えです。このあと無事出穂し、穂が垂れるのを早くみたいもんです。

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8月〜今日までの稲の様子

8/2・・・ハマキに打ち勝ち穂が出てきました。分けつもまずます。

草取りは全ての株を一株一株まわったのだが、、、最初にとったところはまた出てきております。

ご覧の通り条間(縦のライン)に隙間があって光が入る為に草が絶え間なく生えるのだ。今年は条間40cm、株間25cmだったけど、来年の条間は36cmくらいにしようかな。反省点が多いのです。

只今開花中のようす。台風12号が7月末に去って、台風11号が迫っております。僕の自然農の師匠は「こういう栽培の仕方をしていれば稲が自分で良いタイミングを見計らって開花するから・・」と言ってましたが本当でしょうか?地元の早期米が7月の台風によって大きな被害をこうむったのを目の当たりにしてるので今年は余計心配です。

8/8・・・台風11号襲来!あっちへ行く、いやこっちにそれる、と言いながらやってきました11号。これはまだ接近中の夕方。毎年台風が来れば思うのだが、ホントに作物は良く耐える。

8/9・・・台風11号が夜間に過ぎ去った。地元の人が言うには十数年ぶりの風らしく、県道沿いには大木があちこち倒れ、隣のポンカン畑では樹が下の方から折れていた。我が家の倉庫は波板が吹っ飛び、エゴの木が倒れた。

上の画像はもっとも風があたった田んぼの様子。かろうじて倒れてはいなかったが、稲がこんなに軒並みナナメになったのははじめてだ。しかしよく耐えてくれた。グラグラしているのでスグにもう一発デカいのが来れば倒れるかも。

今年で三回目の種取りになるけど、そうやって屋久島の台風に耐えられる稲になっていってほしい。

そして8/19、本日。ここ2,3日は日に3時間程は日が照ります。あとは曇ってるか雨。太陽の光を浴びて嬉しそうです。ほんの少しずつではあるけれど台風でナナメになったのが起き上がってきている。実はまだ開花中の穂もあり、刈り時が難しいところです。

白い矢印の穂が白くなっていますね。これが白穂(実が入っていない)です。畦際なので風をもろに受けるんですね。あちこちに白穂はあるんだけど、台風直前まであんなに開花していたのに、よくこれで済んだと思います。師匠が言っていたように、稲が自分でうまいタイミングで開花したんだと、考えざるをえません。今年は地元の慣行農家の稲作をわりと観察しましたが驚く程小さい苗を密植で植えて、中干しをし、穂肥をやり、一斉に開花する。そこで台風が来ると壊滅的被害をこうむります。それはそれで他収穫を狙ったよく考えられた栽培方法だと思います。当農園では大苗を一本植えでのびのび育ってもらうので、それぞれ思い思いのタイミングで穂を出します。まあダラダラと穂を出すんですねえ。未だに出穂中の株も結構ありますから。

実りのときを迎えております。さ〜いつ稲刈りをするか!悩ましいです。例年だと、あと一ヶ月後だけど、台風でグラグラしている株もあるし、9月に入ればまたデカい台風が来れば、今度こそ倒されそう。

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7月の稲の様子

ブログの更新を怠っていましたので、ココでまとめて7月の田んぼ様子をご紹介します。

7/7・・・未だ梅雨明け発表はないがほぼ梅雨明けの屋久島。発表は九州南部で発表されるのですが屋久島は少し早いのですね。昨年の田んぼではあまり見なかったアオガエル。たっくさんいます。

7/10・・・予想外の7月の台風。当農園は少し葉がちぎれた程度の被害で済んだのですが、屋久島の地元の農家さんは早期米といって7月末稲刈りの作型。これは台風対策なんですが7月上旬の台風が来ては意味がありません。ちょうど開花中で、開花中に台風の大風に会うとうまく受粉出来ずに白穂(実が入らず穂が白くなる)が多くなり収量が減ります。早期米は結構被害があって今年は不作のようでした。

7/11・・・台風のあいだは水中に避難していたんでしょう。むちゃくちゃトンボが孵っています。そのかわりカエルはあんまり見かけなくなった。まさか飛ばされた?

7/16・・・正式に梅雨明け発表!ようやく田んぼの水温も上がり分けつが進んできました。稲も嬉しそうで、やはり夏の作物なのだと改めて思う。

7/16・・・毎日が田の草取り。またの名を「田の苦悟り」!

このような株が増えてまいりました。日に日に増えております。昨年の大被害が脳裏に浮かびゾッとします。

葉が筒状に丸まったのを開いて見れば・・・

いました!ハマキムシです。これは6月末に登場したイネツトムシとは別のハマキ。イネアオムシ(フタオビコヤガ)といいます。実はこいつが本命。ほっておくと見る見るうちに葉っぱがなくってしまうのです。

酷い場合には一株に20匹はいます。上の画像で白い矢印は巻いている箇所、黄色い矢印は広げて虫を潰したあと。

これを一株一株草取りしながらやていくとひとつの田んぼで5日はかかってしまいます。

被害の多い田んぼから始めたのだが、みるみる増えていくハマキ被害。

昨年は完全にハマキに負けて分けつが取れなかったのだが、今年はいかに!?

イネが頑張って分けつし、新しい葉が出れば光合成が出来るので復活します。手伝ってやらんわけにはいきませんが、全てのイネを見きれるわけではありません。頑張ってくれ〜!

 

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田車・除草の日々、そしてあいつが・・・

だいぶご無沙汰ぶりのブログ更新です。6月と言えば梅雨。今年の屋久島もやはり気候がヘンだ。中旬までは空梅雨か?ってほど雨がそんな降らず、おかげでソバもライ麦も収穫出来た(これはまた更新します)。ところが中旬以降はこれぞって感じで雨、雨、雨。バケツをひっくり返すような雨もあるし、とにかくもう2週間程太陽らしい太陽を拝んでません。

上の画像は6/13の今月最後の晴れの日に田車を押してる写真です。

田車とは田んぼの為の除草農具。押して引いてしながら進んでいくと草が浮いてきます。

ほれ、この通り!田車を適期に押すと(だいたい田植えから2週間が目安)生えたばっかりの田んぼの草がこんな風に浮いてくれるのですねぇ。いやはや昔の人は凄いものを作ったもんです。実は田車は今年初導入。昨年までは四つん這いになっての手取り除草でした。上の写真の通り、田車が通れるのは条間(縦のならび)だけなので株間(横のならび)は手取り除草ですが。。。

これは本日の写真、イセヒカリの様子。だいぶ大きくなりましたね。

あれっ?イセヒカリの隣になんだか稲そっくりの草。これがあの悪名高い「ヒエ」。

イセヒカリを播種したのが4月の頭、このヒエは5月末の田植え後に発芽しているハズなので2ヶ月は遅れて発芽しているのにこの成長っぷり。しかしほんとうに稲そっくりです。これくらい稲の並びから外れていると分かりやすいのですが、稲の株にくっついて生えている場合は判別が難しいです。見分け方は→の箇所に毛が生えているかいないか。稲の場合は毛が生えています。

このたんぼは田車を押すタイミングが遅れた為、こんなにヒエが生えておりました。野良仕事は適期にしなければ倍苦労することになります。反省・・・

あ〜っと。なんだか可哀相な稲株!そうです、今年もやってきました。あいつです、ハマキムシです。葉っぱと葉っぱをくっつけて隠れています。

なかを覗くと、、いましたね〜。小さいうちは葉っぱを筒状に巻いて隠れては夜間に出てきて葉をむしゃむしゃ食べて、ある程度大きくなれば葉っぱと葉っぱをあるだけくっつけて隠れながら葉を食べまくり、やがて食べ尽くして蝶?になる。昨年はこれの大発生のおかげで大幅減収でした。様子のおかしい株を見つけてはひとつひとつ取っていくしか方法はないのですが、昨年はこれが全ての株におり、取っても取ってもきりがないくらいでホントに泣かされました。大発生させない為に、しばらくは草取りしながら全株をパトロールするしかありません。

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2014年の田植え始まってます。

昨日から田植えを開始しております。晴天に恵まれて娘も絶好調です。

昨年の失敗を活かし念には念を入れた苗つくり。大体はイイ感じです。コチラは「ハエヌキ」の苗ですが、発芽率が良過ぎて密植気味。程よい間隔の場所はやはり調子良く、密植過ぎる場所はやはり育ちが良くありません。これは来年の対策を考えないとですね。今は思いつきませんが・・・

まずは「苗取り」。畑育苗では、これが割と大変。手で土をホジホジしながら苗を一本ずつ取っていき、良いものを選別していきます。一般的な機械植えでは苗箱に籾を蒔いて育苗しますが、当然育苗箱には肥料を施します。当農園では肥料無しで育苗するので、苗箱(高さはわずか2cm程)では苗がおよそ50日育つのに十分じゃありません。いわゆる地力に頼った畑育苗でこそ、ここまで育つことが出来ると思います。畑育苗だと、苗の高さ(およそ20cm)と同じだけ根も張っているから、そう簡単には苗が取れない。まあ、少しはブチブチ切れるのだけど、左回転させながらヒョンヒョンっと上に引っ張ると、あ〜ら不思議、スルッと根が切れずに付いてきます。つまり稲は右回転で根を張っている、といこと。これは大根もそうなのだけど、何故か未だにわからない。自転とか公転とかに関係あるんでしょうか?

そいで田植え!一本植えです。2年前に2本や3本植えも試したのだけど、あんまり変わりがなかった様子だったので、苗も少なくてすむし、なにより一本だと全方向に根が張るから台風に強いらしい。今年は、気候がいつもとちょっと違うというか、これは最近毎年言っているような。今年は台風来そうって皆言ってるし。。。こればっかりはどうしようもない。と言うか、それに備えて無肥料で一本植えで、自家採種の種籾で、逞しく育って欲しいっていうのが栽培者の気持ちです。昨年はハマキムシの大発生で壊滅的な被害をうけて収量が激減しました。そんななか実った種籾は耐ハマキムシの何かを得たんだろうか?トラウマだけだったりして。。。いやいや、トラウマになったのは栽培者でした。

まだまだ田植えは続きますが、腰が既にピキピキいってます。

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お米の育苗状況

3/28に蒔いた「ハエヌキ」が育ってきました。催芽のおかげで揃いも悪くないですね。今で3葉くらいかな。例年より少し生育が早い。始めての不織布トンネルの効果ありありです。このままでは田んぼの準備が間に合わないので、トンネル撤去のタイミングを考えなければ。

2日に一回ほど、苗を折れない程度にナデナデしてます。苗の太さが変わっちゃうから不思議。一本植えに耐えられるような屈強な苗に育ってほしいものです。農家さんによっては「苗踏み」といって、麦踏みみたいに踏んづける方もいるようだ。僕は勇気がなくてそこまでは出来んけど。

こちらは手前が4/4に蒔いたもち米の「緑米」と密なところが少し「香り米」その向こうが「イセヒカリ」。やはり催芽がうまくいった順に発芽率良好。イセヒカリはもひとつ。もう一日待てばだいぶ違ったのだろうに。天気の関係で急いでしまった。来年にいかしましょう。

これは少しだけど「黒米」もっとも催芽がうまくいってなかったのだけど、割と出てるね。ちゃんと栽培するのは始めてなので楽しみです。

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ハエヌキ出揃う!

3/28播種の「ハエヌキ」が無事揃いつつあります。ピンととんがったヤツが稲。二股のヤツはこの畑の厄介者「オオツメグサ」。かなり多いです。どこかのタイミングで除草しなければ。この冬はほんとに「オオツメグサ」に泣かされました。草取りが遅れたところは緑肥のクローバーなどが負けて、ひどい場合は消滅。または、「オオツメグサ」の足下で発芽後2週間くらいのまま、生育が止まっている。今も草取りしてますから。

 毎年この時期、モミを蒔くと雨が降らない・・・強風が吹く。昨年苗作りの失敗を生かすべく、今年は色々手をつくしております。例えば、昨年まではモミ蒔き後に、防鳥ネットを使用してましたが、隙間が出来てかなりのモミを雀に食べられました。今年は不織布でトンネルを作ってます。また、播種後の覆土に山土を使いますが、今年はとってきた山土をフルイでふるって均一な大きさの土コロにした為、出芽も揃ったのではないかと。

 一昨日は第2弾のモミ蒔きをし、試しに透明マルチで被覆したのだけど、今日の午後には強風でビニールが剥がされ、土はからっから。慌てて散水し、やはり不織布のトンネル作戦に変更。今夜も外は風が強い。第2弾の芽が出揃うまでは目が離せません。

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米を蒔く

3/20に塩水選、温湯消毒を施して小川に浸種すること6日間。だいたい水温は12℃〜14℃だから積算温度で13℃×6=78℃。それから丸3日バケツで日中は屋外で水温30℃近く、夜間は室内で水温22℃くらい。一般的に積算温度100℃で発芽すると言われているから、十分な積算温度だ。画像の様に全ての種モミが吸水し鳩胸状態になり、およそ半分の種モミからちこっとツノが出ているが、それが稲の芽。この状態までもっていく事を「催芽」といいます。この芽がも少し伸びて次に根が出ます。もっと多くの割合でこの状態になって欲しかったのだけど、これ以上待つと、早い方の芽が伸び過ぎて播種時に折れたりするので本日モミ蒔き決行です。

4才になる娘と家族全員でモミを蒔きました。この時はまだ明るいが、蒔き終わった後、覆土して鎮圧し、不織布で覆って、明日の朝は天気が良さそうなので軽く水やり。最後は真っ暗でした。

 一般的には苗箱に播種し、3葉ほどの稚苗を田植機で1株3〜5本でたんぼに定植しますが、当農園はなんせ手植え。。。それに1本植えです。じっくり育苗して大きな苗を育てる為に、苗箱で無肥料だと心細いので畑育苗を選択してます。畑だと、しっかり根が張れるスペースがありますから。小さい頃から出来るだけ逞しく育ってほしいものです。稲の苗は2葉まで成長するための養分をモミに蓄えており、それ以降は、それまでに延ばした根で養分を吸収し、葉で光合成を開始します。

本日のモミは「ハエヌキ」。明日は「イセヒカリ」、「黒米」、「緑米(モチ米)」、「香り米」の塩水選が待ってます。

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塩水選と温湯消毒

昨晩からの雷雨で畑はびっしょり。本日は昼過ぎまでぽんせんを焼きまして、昼過ぎより昨日の続き、種モミの準備です。

 通常、稲刈りされた藁についたモミには十分に充実した大きなモミと、充実出来なかった未熟米とが混ざっている。

 話は脱線するけど、ぽんせんの原材料になるまでには、この後、籾摺り(籾を剥がして、玄米にする過程)で未熟米もある程度除かれ、三畳食品ではその後トーミというレトロな機械(風をおこして軽いものと重いものを選別する機械)で混入している未熟米や籾殻を除いて、最後には目視で異物検査をします。

 左のバケツには食塩が溶かしており、卵が縦に浮いて10円玉くらい見えております。この時比重が1:10くらいです。塩水選とは、海水で体が浮くのと同じ原理で、比重をきつくし、選別を厳しくする、という事。一般的には1:13らしいけど。

 右のは、昨日手で脱穀された選別前のモミですね。

さ〜モミが投入されました!未熟米が浮いていますので、それらを取り除きます。未熟米はモミガラと玄米の間に隙間があるので浮かぶんですね。

浮いた未熟米が取り除かれ、いわば精鋭達。モミが重いって事は、発芽して成長する為の栄養をその分蓄えている証拠!逆に未熟米はなんらかの理由で充実出来なかった訳で、発芽はしても成長する過程で病気になったりする可能性が高いと言えます。慣行農法では田植えする際、3本〜5本植えるらしいですが、当農園では1本植えなので、その苗の育ちが悪ければソコは欠株となります。

60℃のお湯に10分間浸します。これが温湯種子消毒。モミは病気の原因になる細菌やカビが付いていることがあり、通常は農薬で消毒されますが、もちろん当農園は農薬を使わないので温湯消毒を採用。

最後はたんぼの水を引いている山の小川に重しを付けて「浸種」。積算温度100℃で発芽するらしいが、今回は1週間後に催芽する予定。「浸種」することによってモミに含まれるアブシジン酸が流されるのだ。アブシジン酸は多くの種子に含まれる発芽抑制?休眠ホルモン?で、要は秋に実った後、これから冬だってぇのに間違えて発芽しないようにする為の自己防衛システムだね。これがモミに含まれる量がバラバラなもんで、そのまま種蒔きしたら発芽が揃わないんだが、長く「浸種」することによって、それを流してしまうのだ。先人達の知恵です。

帰りにうちの麦畑に立ち寄ると、うちの畑の下がたんぼに!!!

屋久島では3月に田植えして7月には稲刈りが標準。秋口の台風対策のようだ。ただ、屋久島でも昔は5月植えの9月穫りだったらしく、その方がウマいとオジイ達は口を揃える。慣行農法で肥料たっぷり吸わせた稲穂はやっぱり重過ぎてデカい台風が来たらひとたまりもないのだろう。

 本来、登熟期間(穂が充実する期間)が長いほどウマく米粒が大きいらしく、だから米所は涼しい地方が多いのだ。屋久島の夏は暑過ぎるから登熟期間が短くて米粒が小さい。少し暑さが和らぐ9月に実った方が粒が大きく、ウマいはず。実際昨年は色々あって10月に刈ったが粒が大きかった。無肥料の1本植えの当農園の栽培方法では、慣行農法の稲穂みたいにはならないから台風にも強いはず。。。あせらず粛々と田植えの準備を進めます。でも台風はやっぱり怖いけどね。

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2014年のお米仕事の始まり。


今日は朝からムワッと蒸し暑い。完全に季節が移行しているな〜っと思っていたら、夕方から雨粒がポタポタと。暗くなってからは稲光が。またも春の嵐である。雨粒が冬のこれまでと全く違い大きい。なんと気持ちのよい音か。先日発芽したソバも喜んでいるんじゃなかろうか。当農園のような無肥料栽培では、お天道様と恵みの雨に本当に左右されるのですが、何よりこの雷はボーナスのようなものです。雷と雨によって空気中の窒素が地中にもたらされるので、明くる晴れた日に作物を観察すると目に見えて元気そうにしているものです。昔から雷が多い年の稲は豊作だったところから「稲妻」と言われたとか、言われないとか。

 さて、この画像は、昨年収穫して家の中で干しっぱなしになっていたハエヌキです。なんだかかんだやっているうちに稲作の季節が始まりました。ココ屋久島では早い農家さんは先日田植えを終えたとの事。当農園の田植えは毎年5月下旬からなのでそろそろモミを仕込まなくてはなりません。

人力の脱穀(藁からモミを外す作業)。昼過ぎから始めて途中休憩や食事もとりながら終わったのが夜9時。脱穀機でやればスグなんだけど機械の中で他の品種と混ざる恐れがあるし、なんせ機械は手荒いので種モミは毎年人力による脱穀をしています。まあ、稲仕事の始まりの儀式みたいなもんですね。

 

 昔の人々はよくやったと思う。便利な機械もなく、一日食べる量を脱穀するだけで一日以上かかるじゃないか!しかも食べるには、この後モミ擦り(モミを外して玄米にする作業)もあるしっ!なおかつ米を炊くのに薪で火をおこして、ナベ!ナベに器!器もいるぞ。--------------

 

--------------このモミはヒトの手が加わって品種改良されてはいるが、2?3千年も?もっと?ずぅ〜っと誰かが継いできたんだろうな。ちょっと待てよ、この僕の体も同じか。なんてこった!

 

ってな妄想が妄想を呼び、あっという間に時間が過ぎて作業も終了。明日は塩水選と温湯消毒です。

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